近年、地質調査業界は多くの課題と向き合っております。
その中でも特に、人手不足対策と自然災害の頻発は、私たちにとって避けて通れない重要なテーマです。
少子高齢化の影響を受け、若手技術者の確保が難しくなっており、熟練技術者の減少が懸念されています。
その一方で、私たちが対応すべき災害リスクは増す一方です。気候変動の影響で、熊本県内でも豪雨や地震といった災害が頻発し、地質調査の重要性はかつてないほど高まっています。
私たちの役割は、社会の安全と安定を支える礎です。調査結果をもとにした正確な情報提供は、行政や建設業界など、多くの分野において不可欠なものです。私たちが行う調査が、地域住民の安全を守るだけでなく、災害に強い社会の構築に寄与しています。
しかしながら、現状の人手不足においては、若手技術者の育成と、技術の伝承が急務です。協会としても、皆さまのご協力をいただきながら、働きやすい環境の整備や、次世代の人材育成に力を入れていく所存です。こうした努力の積み重ねが、将来の地質調査業界全体の発展につながると確信しています。
また、災害発生時には、私たちの知見や技術がいかに社会に役立つかを再認識し、海外との連携を含めた
グローバル化対応や技術の研鑽に努めてまいります。
理事長 岩隈 一幸